Wednesday, October 13, 2010

carlos aguirre live report ①


10月9日(土)18:00開場

静寂な夜に響くピアノの音色は、虫の声や川の音、揺らぐキャンドルの灯りをまとい静かに響きわたった。生憎の雨模様で始まりましたがライヴ前にはピタッと雨が止み、ライブ後に雨が降り出すという奇跡。雨漏りのバケツに滴る音までも演奏として聴こえる。水の精を操るアギーレさん。
アギーレさんにとって川は乗り物のようなもので、人々の気持ちや希望、夢を乗せていく、それが彼にとって川だと言う。
その川を歌った「pasarero」のイントロのギターが鳴り始め、ちょうど間奏の辺りでアギーレさんのアドリブが入る、ライヴでしか聴けないアギーレさんの囁き声。この瞬間、僕は涙が零れた。

さかのぼること8ヶ月前、東京で開かれたbar buenos aires vol.2に参加したときのこと。イヴェント終了後に、深夜のカフェ・アプレミディで吉本宏さんたちと、アギーレさんの音楽を聴きながら話をしていた中で「bar buenos airesはアギーレさんの素晴らしい音楽を伝えていくこと、そしていつかアギーレさんに日本に来てもらえればいいね、もしその時が来たらハンモックでもやろうよ」と言って下さっていましたが、その時は正直なところ的形にお呼びするなんて恐縮でした。でもまさか現実になるとは...

「pampa」で静かに始まり、マテ茶の新緑を歌った「zamba de mancha y papel」、アルバム未収録曲(次回ニューアルバム収録予定曲)までも披露。必ず演奏してくれることを信じて聴きたかった、海沿いのゆりかごの歌「cancion de cuna costera」や、永遠の3つの願い「los tres deseos de siempre」まで、アンコールを含め18曲も演奏した感無量の曲目。
70名様を超えるたくさんのお客さまにお越しいただき音楽を共感することのできた奇跡の1日。
きっとあの経験はなかなか味わえない本当に素晴らしく美しいライヴでした。

ライヴ終了後、お客さまが帰った後に誰もいないステージ一番後ろの席へ行き、その場をじっと離れないアギーレさん。その姿は今回のライヴをかみしめているようで、深くもの思いにふけっておられました。

「私のスーツケースは皆さんの慈しみの気持ちでいっぱいになっています。」
                          byカルロス・アギーレ


『crema』日本盤を手掛け日本に招待をしたインパートメント稲葉さん、いつも素晴らしい音楽を紹介して下さるbar buenos aires吉本さん、ブエノスアイレスへアギーレさんに会いに行った河野さん、東京から駆けつけてくれたヨシコさん、スペイン語通訳の大谷さん、約10年前アギーレさんを日本で最初に紹介した岡本さん...今回のライヴに関わって下さった皆さま大変お疲れさまでした。ありがとうございました。


エピソードや翌日の出来事など数回に渡りレポートしていきます。
どうぞ楽しみにお待ち下さいませ。